この度、重い腰を上げて自力で外国人の夫の永住権の申請を行ってみました!
国際結婚で切っても切り離せない問題、ビザ。
外国人の夫のビザは、2018年の日本入国以来、全て妻の私が自力で申請をしています。
2022年に日本人の配偶者等ビザ(在留ビザ)から永住権の申請を行いました。
結果は、自力で申請をしてから約5ヶ月で無事に永住権を取得できました。
政府のウェブサイトだと一体なんの書類を揃えなきゃいけないのか混乱することも多いと思うので、ここではなるべく分かりやすく、どのような申請書類が必要か、今回どのように申請したか解説していきたいと思います!
まずは永住権申請資格があるかチェックしよう!
- 実態の伴った婚姻が3年以上続き、かつ、引き続き1年以上日本に在留していること
- 在留期間が「3年」であること
- 世帯収入で350万円以上が3年間続いていること
- 納税状況に問題がないこと
- 犯罪歴や交通違反歴がないこと
一般的に永住権を取得するには、まず日本に引き続き10年以上在留していることが必要でが、日本人の配偶者だとこの10年の原則が緩和されます。
なんと結婚生活が3年以上あれば、1年日本に引き続き在留しているだけで永住権申請の挑戦権を得ることができるという、スペシャルな特例なのです。
今回私たちはこの特例を使い、果敢に永住権申請の取得へ向けて挑戦をいたしました。
必要書類をリストアップしよう
永住権の申請で一番手こずるのが、提出書類を全て集めることです。
何が大変かというと、必要書類を各関係各所から取り寄せなくてはなりません。
これが意外に時間がかかるのです。
例えば提出書類の中で、区役所と税務署で取得する税金関係書類や、働いている会社にお願いして発行してもらう在職証明書などがあります。また、保証人の方の在職証明書や住民票や源泉徴収票などもお願いしなくてはいけなく、他人にお願いしないといけない書類もあります。住民票や戸籍謄本などは取得から3ヶ月以内のものを提出しなくてはなりません。
実際私の場合、頑張っても全ての書類を集めるのに1ヶ月以上かかっています。これは私が現在専業主婦で、平日時間の融通が効いたからだと思っています。特にお仕事をしていてなかなか時間がない方は特に、必要書類関係をいかに効率よく集められるかが大事なキーになってきます。
しかし、ここさえできれば後は比較的簡単です!
せっかく集めた書類の期限が切れてしまい、「ふりだしに戻ってしまった!」ってことがないように、しっかりスケジューリングをして書類を揃えていきましょう!
永住申請に必要な書類
永住許可申請書 1通
写真(縦4cm×横3cm) 1葉
身分関係を証明する次のいずれかの資料
(1) 申請人の方が日本人の配偶者である場合、配偶者の方の戸籍謄本
(全部事項証明書)1通
(2) 申請人の方が日本人の子である場合、日本人親の戸籍謄本(全部事項証明書) 1通
(3) 申請人の方が永住者の配偶者である場合
a 配偶者との婚姻証明書 1通
b 上記aに準ずる文書(申請人と配偶者の方との身分関係を証するもの) 適宜
申請人を含む家族全員(世帯)の住民票 適宜
申請人又は申請人を扶養する方の職業を証明する次のいずれかの資料
(1) 会社等に勤務している場合、在職証明書 1通
(2) 自営業等である場合
a 確定申告書控えの写し 1通
b 営業許可書の写し(ある場合) 1通
(3) その他の場合、職業に係る説明書(書式自由)及びその立証資料 適宜
直近(過去1年分)の申請人又は申請人を扶養する方の所得及び納税状況を証明する次のいずれかの資料
(1) 会社等に勤務している場合及び自営業等である場合、住民税の課税(又は非課税)証明書及び納税証明書(1年間の総所得及び納税状況が記載されたもの) 各1通
(2) その他の場合
a 次のいずれかで、所得を証明するもの
(a) 預貯金通帳の写し 適宜
(b) 上記(a)に準ずるもの 適宜
b 住民税の課税(又は非課税)証明書及び納税証明書(1年間の総所得及び納税状況が記載されたもの) 各1通
パスポート 提示
在留カード又は在留カードとみなされる外国人登録証明書 提示
身元保証に関する資料
(1) 身元保証書 1通
(2) 身元保証人の印鑑
(3) 身元保証人に係る次の資料
a 職業を証明する資料 適宜
b 直近(過去1年分)の所得証明書 適宜
c 住民票 1通
身分を証する文書等 提示
上記の書類の情報は、法務省の出入国在留管理庁のHPで確認できます。
※あくまで一般的な書類であり、追加で更に書類の提出が求められる場合もあります。
それぞれの書類に対して細かく書類の要件が定められているため、一回読んだだけでは理解するのが難しく、私は理解するまでにかなり時間がかかりました・・・
私が実際に提出した書類
公式ウェブサイト読んでも混乱したので、こちらが私たちが実際に提出した書類たちです。
- 永住許可申請書(https://www.moj.go.jp/isa/content/930002835.pdf)
- 証明写真
- パスポートコピー
- 在留カードのコピー
- 保険証のコピー
- 在職証明書
- 住民票
- 戸籍謄本(全部事項証明書)
- 世帯全員の保険証の写し
- 過去3年間の市県民税課税証明書(夫・妻両方)※最寄りの区役所など
- 過去3年間の納税証明書(夫・妻両方)※最寄りの税務署
- 年金納付の証明(年金ネットからコピー)
- 銀行口座の残高証明書
- 保険の積立て分
- 不動産、株式の保有証明など(証券会社の積立て状況をコピー)
- 最近の給与明細
- 身元保証書(https://www.moj.go.jp/isa/content/930002536.pdf)
- 身元保証人の在職証明書
- 身元保証人の住民票の写し
- 了解書(https://www.moj.go.jp/isa/content/001355579.pdf)
- 理由書
現金や資産の証明は、審査を有利に運ぶための大事な資料です。
Money talks.(金が物を言う)ですw
証明できるものは全部提出しました。少しでも現金が多い時に残高証明をとるため、給料日後に残高証明書を取得するなど工夫しました。
最近よく聞くNisaやidecoなどやっている場合も忘れずに資産状況を報告しましょう!
理由書の必要性
私がネットで調べたところ、日本人の配偶者や永住者の配偶者など、身分に関する在留資格を持っている人は、理由書の提出は任意のようです。
しかしケースによっては上記の人でも理由書を求められることがありますので、無駄な追加書類の提出でのタイムロスを避けるため、理由書を毎回きちんと書いて提出しています。
理由書では、提出書類だけでは伝えられない「なぜ日本に永住したいか」「永住権取得に値する価値がある人間なのか」など熱意と誠意が自分の言葉で伝えられる唯一の方法なので、提出書類に合わせて信用度がぐっと上がると思うので、私がバックアップ書類として毎回提出しています。
理由書の書き方
理由書の文字数など書き方に指定はなく、自由方式です。
だから悩むんです。゚(゚´Д`゚)゚。
そのためネットでいろいろ情報を集めたところ・・・
- A4用紙2枚程度(4000文字程度)
- 言語は日本語
- 手書きよりもPCでA4用紙に横書き
簡潔に永住したい理由を述べるようにするといいようです。
理由書に記載する基本ポイントは、
- 最近の来日から今日に至るまでの経緯
- 現在の就労状況・生活状況
- 年金・保険の加入・支払い状況
- 永住権を取得したい理由
上記のような項目を書いていきます。
私が実際に理由書に書いた内容
永住許可申請は、これまでの日本在留の総仕上げです。
なので、私の場合A4用紙4枚に渡る超大作になってしまいました(笑)
- 来日してから現在までの経緯
- 仕事の状況について
- 年金・健康保険の加入状況について
- 預金・資産について
- 申請理由
こんか感じで書きました。
夫のプロフィールと家庭状況
申請時の夫の状況を簡単にまとめてみました。
簡単な夫のプロフィール
- 申請時の年齢 30代後半
- カナダ国籍とイギリス国籍
- 日本滞在歴 4年目
- 会社員 4年目
- 申請時のビザの種類 日本人の配偶者等
- 申請時のビザ在留期間 3年
- ビザ更新回数 初回取得後2回(3回目の更新のタイミングで永住権申請をしました)
- 日本語レベル Intermediate (簡単な日常会話程度)
- 犯罪歴なし
ごく一般的の善良市民です。
家庭の状況
- 私(妻)は現在夫の扶養家族
- 婚姻関係(海外を含め)9年目
- 子供1人
永住権取得までに掛かった時間
約5ヶ月。
途中追加書類を提出するタイムロスがありましたが、順調に5ヶ月で取得できました。
- 2022.4永住権申請書類の提出夫が最寄りの管轄まで持参
- 2022.6追加書類提出のお願い私(妻)の年金記録と市県民税課税証明書
- 2022.9永住権取得のお知らせハガキが自宅に届く
- 2022.9永住権取得最寄りの管轄に出向き永住権を取得
申請書類を提出したら、申請受付票という紙を引き換えにもらいます。
そこには、受付年月日と申請番号などが記載されています。今後問合せなどでこの申請番号が必要になるので必ず大事に保管しておきましょう。
追加書類が必要な場合は、申請した管轄からお手紙が来ます。
追加書類の指示と提出期限が設けられているので、必ず期限以内に書類を提出しましょう。
私の場合追加は、
- 世帯全員分の保険証の写し
- 私の過去3年間の課税証明
- 私の過去3年間の年金納付の記録
これらを追加書類として求められました。公式ウェブサイトに提出書類として指示ななくても、ケースバイケースで追加でお願いされることがあります。
永住許可に関するお知らせのハガキが届く
永住許可のお知らせは意外にシンプルで、ハガキで届きます。個人情報の問題で、そのハガキにははっきり「永住権取得できました」とはなく、あくまでも「結果をお知らせしますので、〇〇まできてください」という記載になってます。
しかし、永住権の収入印紙¥8,000にチェックマークがはいっているので、ほぼほぼ申請許可されたんだなと確信しました(笑)
永住権取得当日
必要なもの
- お知らせのハガキ
- パスポート
- 在留カード
- 収入印紙
受け取りはスムーズで、比較的すぐに終わったそうです。
今まで所持していた在留カードにパンチで穴を開けて、すぐに新しいカードが発行されたそうです。
私がカナダで永住権を取得した際は、個室に通され担当スタッフから「Congratulation!」という言葉をかけてもらったり、一緒に苦労を分かち合えたのですが、日本のPRカード受け渡しは意外に事務的であっけなく終わったそうです(笑)
永住権申請にかかったコスト
ネットでいろいろな情報を吟味し、苦労して書類をかき集めて、説明書を頑張って書き上げた努力が無事に報われてよかったです。
掛かったコストは、
- 永住権の収入印紙
- 各証明書の収入印紙
- 郵便切手
- 関係各所への交通費
トータルで、約10,000円くらいで取得できたと思います。
頑張った自分を褒めてあげたい(笑)
日本で永住権を所持できると、日本での信用やいろんな面で可能性が広がるので、今回思い切って永住権申請にチャレンジしてみてよかったです。
まとめ
こう申請手順をみていると意外に自分たちで出来るかな?って思った方もいらっしゃるのではないでしょうか?
過去の日本滞在歴に問題なく、クリーンなヒストリーを持っていれば、自力で申請できると証明できました!
なにより行政書士に頼むとお金がかかりますからね・・・
そんなケチな私も、自分のカナダPR申請時は移民弁護士にきちんとお願いをしました。
お金はかかりましたが、
日々変わる移民の法律にしっかり対応してくれ、移民に関して不安材料があれば個々で対策してくれる、なにより疑問があれば必ず答えてくれる、移民局と私たちを繋ぐ架け橋として本当に心強い味方でした。
自力で申請するか、行政書士など法律のプロにお願いするかは、
- 申請に費やす時間があるか
- 行政書士に頼む予算があるか
- 申請に関して過去に問題点あるか
- ネットだけの情報では不安・・・など
その辺を考慮して、自力でやるか専門家に頼るか決めるといいと思います。
これから永住権の申請を考えている方の参考になれば幸いです!
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